故郷の親が亡くなったときの困りごと② - 大分で海洋散骨 一般社団法人まるっと終活大分支援協会

故郷の親が亡くなったときの困りごと②

病院で亡くなったときの慌ただしさと対処法

故郷の親が亡くなったときの困りごと
故郷の親が亡くなったときの困りごと

はじめに

親が亡くなる場所として、最も多いのは病院です。大分でも高齢者の多くが病院で最期を迎えています。しかし、病院で亡くなると遺族にはすぐに現実的な課題が押し寄せます。悲しみに暮れる間もなく、遺体の搬送や葬儀社の手配を決めなければならない。その慌ただしさに戸惑い、後悔を口にするご家族も少なくありません。

ここでは、病院で亡くなったときによくある困りごとと、その解決のヒントを整理しました。


病院では長く安置できない

親が病院で亡くなると、医師から死亡確認を受けたのち、遺族はすぐに葬儀社を決めて搬送を依頼する必要があります。病院の霊安室は一時的に利用できますが、長く安置できないため、数時間のうちに次の行き先を決断しなければなりません。

深夜や休日に亡くなった場合、気持ちの整理がつかないまま慌てて葬儀社に電話をしてしまい、「後から高額だったと気づいた」「比較する時間がなかった」と後悔する声もよく聞かれます。


遠方に住む子ども世代の負担

大分市や別府市など地方都市では、親世代が地元に残り、子ども世代は県外に出て暮らすケースが多くあります。訃報を受けて駆けつけても、病院からは「早急に搬送を」と迫られるため、冷静に判断できないのです。

「どの葬儀社に依頼すればよいか分からない」
「直葬か家族葬か決められない」
「病院に紹介された葬儀社に流されて契約してしまった」

こうした状況は、遠方に住むご家族にとって大きな負担になっています。


高額になりやすい葬儀費用

病院から紹介された葬儀社は便利ですが、必ずしも費用面で納得できるとは限りません。準備や比較の余裕がないまま依頼するため、後日「もっと費用を抑えられたのでは」と悔やむ例が少なくないのです。

近年、大分でも家族だけで見送る「家族葬」や、火葬だけを行う「直葬」を選ぶ家庭が増えています。無理に大規模な葬儀を選ばず、シンプルな形を選ぶことが、精神的にも経済的にもご家族の負担を減らすことにつながります。


その後に残る課題

葬儀を終えても、課題は続きます。

  • 遺骨をどうするか → 墓じまいを検討する家庭が増加
  • 仏壇を守れない → 仏壇処分を選ぶ人も多い
  • 跡継ぎがいない → 海洋散骨で自然に還す選択肢

病院で亡くなった直後は葬儀のことばかりに意識が向きがちですが、その後の供養や遺骨の行き先も含めて準備しておくことが大切です。


事前相談の重要性

こうしたトラブルを避けるために最も有効なのが「事前相談」です。

  • 信頼できる葬儀社をあらかじめ決めておく
  • 家族葬や直葬など希望する形式を共有しておく
  • 墓じまいや仏壇処分、海洋散骨など将来の供養の方針も話し合っておく

準備をしておくだけで、病院での慌ただしい時間が大きく変わります。


まとめ

親が病院で亡くなったとき、遺族は深い悲しみの中で急な決断を迫られます。冷静に判断できず高額な葬儀を選んでしまったり、後悔を抱えるご家族も少なくありません。

だからこそ、大分で親の老後や終活を考えるときには、家族葬・直葬という選択肢を理解し、墓じまいや仏壇処分、海洋散骨まで見据えた準備をしておくことが大切です。

病院での慌ただしさを少しでも和らげるために――。今できる準備が、残された家族の安心につながるのです。

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