遺言書は最後のラブレター。苦労をかけた妻に「ありがとう」と伝えたい - 大分で海洋散骨 一般社団法人まるっと終活大分支援協会

遺言書は最後のラブレター。苦労をかけた妻に「ありがとう」と伝えたい

遺言書は公正証書遺言に
遺言書は公正証書遺言に

もしもの時に備えて、遺言書を作成する方が増えています。遺言書の内容も、文面に込められる思いも、人それぞれです。

今回ご紹介するのは、大分県で暮らす70代男性の体験談です。「決して裕福ではありませんが、それでも“自分にとっての最後のけじめ”として、どうしても伝えたい思いがあるのです」と当協会にご相談に来られました。公正証書遺言を作成し、安堵したという体験談をご紹介します。

若いころの過ちと妻の忍耐

若いころ、私は正直に言えば良き夫ではありませんでした。ギャンブルにのめり込み、女性関係でも妻に心配や不安をかけました。家庭を顧みない自分勝手な振る舞いで、妻は何度も涙を流したと思います。それでも妻は、別れることなく、じっと耐えてくれました。

その間も、二人の子どもたちを立派に育て上げてくれたのは妻のおかげです。私は父親として誇れる存在ではありませんでしたが、妻の忍耐と努力があったからこそ、子どもたちは無事に成長し、それぞれ家庭を持ち、社会人として立派にやっています。

子どもたちに財産を残す必要はない

今では子どもたちも独立し、経済的に自立しています。むしろ私よりずっと立派にやっており、老後の生活に困るようなこともありません。だからこそ、私の財産を分け与える必要はないと考えました。

仮に分けたとしても、大きな金額になるわけではありません。少ない財産を分割するよりも、すべてを妻に託すことが、最も自然で公平なことだと思ったのです。

遺言書に込めた「ありがとう」

私の財産といえるのは、自宅と少しの預貯金程度です。遺言書には、そのすべてを妻に遺すことを明記しました。

それは財産というよりも、私から妻への最後の「ありがとう」の気持ちです。若いころ、迷惑ばかりかけた分、せめて最期には「あなたに残したい」と伝えたい。その思いを形にするのが遺言書でした。

遺言書があれば、子どもたちが相続で悩むこともありません。法律上は遺留分という制度があり、子どもにも一定の権利がありますが、事前に話をしたところ「全部母さんにあげていいよ」と言ってくれました。家族の理解もあり、気持ちよく書き上げることができました。

遺言書を書く意義

私の場合は、「妻にすべてを遺す」とシンプルな内容でしたが、それでも正式な遺言書にすることで、家族の将来に迷惑をかけないという安心感が得られました。

大した財産があるわけではありません。それでも「どう遺すか」は、その人の人生や思いが表れる大切なことだと実感しました。

苦労をかけた妻に、すべてを託す。

それは私にとって、人生を支えてくれた妻への最後の「ありがとう」です。

もし同じように「自分の思いを形にしたい」と考えている方がいれば、遺言書の作成をおすすめします。財産の大小に関わらず、そこには必ず「大切な想い」が込められるはずです。

専門家のアドバイスで、遺言書は公正証書遺言に

私も最初は自筆証書遺言を考えていましたが、法律上の不備で無効になってしまう可能性があると知り、不安になりました。そこでまるっと終活大分支援協会に相談したところ、「公正証書遺言」にする方法を勧めてもらいました。

行政書士と一緒に内容を整理し、公証役場で証人を立てて手続きを行いました。多少の費用はかかりましたが、これで確実に妻に財産を残せると分かり、胸のつかえが下りた気がしました。専門家にサポートしてもらうことで、安心感は格段に違いました。

終活や相続、墓じまい、海洋散骨のご依頼は当協会まで

大分県は親族同士のつながりが濃い地域ですが、その分、相続をめぐるトラブルが起こりやすいとも言われます。だからこそ、はっきりと自分の意思を残しておくことが、家族にとっても安心につながります。

そのほか、終活についてお悩みがあれば、当協会にお気軽にお問合せください。ご本人やご家族の気持ちに寄り添った終活の形をご提案します。

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