終活アドバイザーである私の理想は「海洋散骨」 (40代男性 大分県出身東京… - 大分で海洋散骨 一般社団法人まるっと終活大分支援協会

終活アドバイザーである私の理想は「海洋散骨」 (40代男性 大分県出身東京…

東京で暮らして早20年近くになろうとしています。

生まれは九州の大分県で、大学進学のために関東へ上京してからずっと、実家を離れて生活しています。

そして、昼間は企業戦士として働き、週末や夜には副業として、主に高齢者の方に向けて終活セミナーを行っている終活アドバイザーです。

なぜ私が「終活アドバイザー」の認定資格を取り、活動を続けているのか。それは、知人の死がきっかけでした。

本人が望まないような葬儀を目の当たりにして

私より15歳ほど年上の知人は、一見すると怖そうに思える人相でしたが、話せば屈託ない笑顔を見せてくれるような人でした。

とても聡明で、それでいて偉ぶったりせず、人の悪口も一切言わないような、本当に出来たお人柄でした。

その知人が、ある日突然死しました。ショックでしたよ。会社を経営していたのですが、そればそれは、取引業者からの信頼も厚くて、いろんな人が彼の周りにいつもいました。

それでも常々、「葬式は家族だけでひっそりと。が理想なんだよね。最期は家族だけで見送ってもらいたい」と言っていたことは、関係者なら誰もが知っていることでした。

でも、実際に行われたのは盛大な社葬。聞けばご両親の「息子がお世話になった人達へきちんと挨拶をしなければ」という気持ちもわからなくないのですが…

子どもと奥さんの為に貯めておいた預貯金を解約して、それは豪勢なお葬式でした。

近親者へ最期の時の理想を共有すること

お花の写真

知人の両親は、彼の”理想のお葬式”を知らなかったようでした。仕事や友人、関係者なら誰でも知っているようなことなのに、です。

それは社長である彼にとって単なる理想で、現実的ではなかったのかもしれません。それでも、想いを知っている人同士では「あんなに盛大にやる必要はなかったんじゃ」「彼が天国で今どう思っているんだろう」という話で持ちきりでした。

「主人の生前の気持ちを大切にしたい」という奥さんの言葉は届かず、預貯金の額も大きかったせいか、ご両親は変な勘ぐりをして奥さんに冷たく当たったと、人づてに聞きました。

この不和も、生前に社内や親戚の集まりの際、知人本人が何かしらの話を事前にしておけば解消出来たんじゃないか…慕っていた方の話だからこそ、自分ごとのように考えてはモヤモヤとしたものです。生前に、家族間のトラブルを抱えている人や、意思の不疎通を防ぐためにとって出来ることがあるんじゃないか?と思い立ったのが、実は終活アドバイザーになったきっかけなんですよね。

いろんな事情を払拭することができる海洋散骨

骨壺と骨壺ケース

お葬式から納骨までが何事もなくスムーズにいくなら、それが一番良いですよ。ただ、今の世の中「墓地に空きがでるまで手元で」「管理料や墓石代を払うお金がない」「自分のあとに墓守をする身内がいない」なんて相談が、毎日のように届くのも現実です。

先代がやってきたことをそのまま継ぎたい、という想いを叶えられない事情のほうが多いように感じますね。

逆に、話をした知人のように、葬式など弔いに執着がなく、家族の幸せや時間を優先したい人もいますし、お墓に入りたくないという人の声も増えています。

お墓=先祖を安置するシンボルという、その存在に重圧を感じる親子もいます。そこには、無理強いして継がせたくない・守るのは自分しかいないという、負の感情を抱きます。

私が理想だと思うのは、「遺骨は自然に還して、家族が私の存在や記憶に向き合える場で弔ってもらう」こと。そして「しなければならない」を大切な家族に課さないこと。

海があってそこに手を合わせてくれれば、家族はきっと安心や安堵を得られるでしょう。「会いに来た」という気分の切り替えもできますしね。

ですから、私は家族に「死んだら火葬ですぐに粉骨して海に散骨してくれ」と話をしています。

東京で亡くなって、そのあとは大分県に送って欲しいと海洋散骨の生前予約に申し込みました。

手元に少しでも私の粉をもっておきたければ、分骨して手元供養してくれれば良いという話までしています。

いえ、決して不吉でも、タブーな話でもありませんよ。こんな話がフランクにできるなんて、逆に良い家族だと思いませんか。死をマイナスととらえず、今を一生懸命に生きているような気さえします。

タイトルとURLをコピーしました