
大分で暮らす高齢のご夫婦の中には、「財産のことは、まだお互いに話したことがない」「子どもたちにどう分けるか、考えはあるけど言い出しにくい」といった気持ちを抱えている方が少なくありません。「そのうち元気なときに」と思っていても、病気や判断力の低下などがあると、思ったときには準備が間に合わないというケースもあります。
この記事では、相続財産について夫婦や家族で話し合うためのポイントをお伝えします。
ぜひ参考にしてください。
争族は、他人事ではないかも…
子どもが複数いる場合、「誰にどれだけ分けるか」を曖昧にしたままにしておくと、遺産分割をめぐるトラブルにつながりやすくなります。不動産など分けにくい財産があると、「実家は長男が引き継ぐが、次男は納得しない」といった感情的なもつれも生まれがちです。そうなると、せっかく育んできた兄弟姉妹の関係にヒビが入り、最悪の場合、絶縁に至ることもあります。
夫婦で全体像を共有
相続財産について考えるとき、まずは夫婦で「財産の全体像」を共有することが大切です。預貯金、不動産、保険、株式など、何がどこにどれだけあるのかを一覧にして、現状を整理しましょう。そのうえで、「誰に何を残したいのか」「それはなぜなのか」をお互いに確認し合います。この段階では、正解を出す必要はありません。思いを言葉にすることが、第一歩です。
希望はきちんと伝えておく
さらに、子どもたちにもできる限り話をしておくと、安心材料になります。「こんなふうに考えているけど、どう思う?」と話すだけでも、後々の誤解や不信感を防げます。話し合いが難しい場合は、行政書士などの専門家に立ち会ってもらうと、中立的に進めることができます。
法的効力のある「公正証書遺言」
最終的には「遺言書」を作成することがもっとも確実な方法です。特に法的効力のある「公正証書遺言」にしておけば、のちのちの相続手続きもスムーズになり、遺族間のトラブルも避けられます。遺言書の中に「付言事項(ふげんじこう)」として、ご自身の思いや感謝の言葉を添えておくと、受け取る側の気持ちもやわらぎ、円満な相続につながることが多いです。
財産の分け方は、単なる「お金の問題」ではなく、「家族のつながり」に関わる大切な話題です。だからこそ、今のうちに夫婦でしっかり向き合い、納得のいく形を見つけていくことが、子どもたちの未来への贈り物になるのです。
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