閉眼供養は本当に必要なのか?
長年、家族を見守ってきたお仏壇。
高齢化や核家族化、無宗教化が進む現代では、仏壇の整理・処分を検討するご家庭が増えています。
その際、よく話題になるのが「閉眼供養(魂抜き)」の必要性です。
仏壇や位牌を手放す前に、閉眼供養は必ず行うべきなのでしょうか?
この記事では、閉眼供養の意味や現代における考え方について、わかりやすく解説していきます。
閉眼供養とは何か?
閉眼供養(へいがんくよう)とは、物には魂が宿るというとされ、
仏壇や位牌に宿っているとされる魂を抜くことで、
仏具を「ただの物」として扱えるようにする儀式です。
もともとは仏教の儀礼であり、
お寺の僧侶にお願いして読経をあげてもらうのが一般的です。
仏壇の処分だけでなく、新たに仏壇を設置する際の「開眼供養(かいげんくよう)」とセットで考えられることもあります。
つまり、閉眼供養は宗教的な儀式といわれています。。
しかし、現代は考え方が変わりつつある
日本では、仏教を背景に持つ家庭が多い一方で、
現在では「特定の宗教に属していない」「お寺とお付き合いがない」という人が増えています
実際、総務省の調査でも、宗教に対する意識は年々薄れつつある傾向が見られます。
このような現代においては、
閉眼供養を「絶対に行わなければならない儀式」と考える必要はないかも知れません。
あくまで、それが心の整理に必要かどうか──それを自分自身で決める時代になっているのでしょう。
閉眼供養の本当の意味:気持ちの整理
閉眼供養を行うことで得られる最も大きな効果は、
「気持ちの整理ができること」
にあります。
仏壇や位牌は、単なる家具や木製品ではありません。
そこには、故人を偲ぶ思い出や、家族を支えてきた祈りの時間が刻まれています。
それを処分するにあたり、
「きちんと感謝を伝えたい」
「区切りをつけたい」
と感じる人にとって、閉眼供養は心を納得させる大切なプロセスになります。
逆に言えば、
- 自分の中で整理ができている
こうした場合には、無理に閉眼供養を行わなくても問題はないでしょう。
大切なのは、形式に縛られることではなく、
「自分の気持ちに折り合いをつけられるかどうか」
なのです。
閉眼供養をおすすめする人、しない人
閉眼供養をおすすめするケース
- ご先祖様への感謝をきちんと形に表したいと考えている人
- 整理するにあたり、きちんと区切りをつけたい人
閉眼供養を無理にすすめないケース
- 宗教にとらわれない価値観を持っている人
- 自分の中で、すでに気持ちの整理がついている人
- 遠方に住んでいて、宗教儀式への参加が難しい場合
どちらが正しい、間違っている、という話ではありません。
あくまで、ご自身とご家族の気持ちを尊重することが最優先です。
仏壇処分をスムーズに進めるために
仏壇や位牌を整理する際には、
次のようなステップを踏むとスムーズに進めることができます。
- 自分や家族の気持ちを整理する(閉眼供養を行うかどうかを決める)
- 必要であれば、僧侶に閉眼供養を依頼する
- 仏壇・位牌の引き取り・処分業者を手配する
- 最後に、「ありがとう」の気持ちでお別れをする
また、仏壇を処分するだけでなく、
お墓じまいをして海洋散骨といった新しい供養の形を選ぶ方も増えています。お墓を持たずに海洋散骨を選ぶ人は、「海」が仏壇とお墓を兼ねます。海に行けば、愛する人に「お願い」や「相談」ができます。私たちはこれを「対話」と言い、故人や先祖を対話で供養するとしています。
これからの供養は「対話」であり「どこにいても供養できる」ことが尊重される時代かも知れません。
まとめ|閉眼供養は、気持ちにより選べばいい
閉眼供養は、もともとは仏教に倣った儀式ですが、
現代においては「必ずしも必要ではない」かも知れません。
重要なのは、
- 形式ではなく、心の整理ができるか
- 自分と家族が納得できるか
この2つです。
「きちんと閉眼供養をしてから整理したい」
「特に必要ないが、静かに感謝を伝えたい」
どちらも、間違いではありません。
自分の心に正直に向き合い、
仏壇や位牌とのお別れを、自分らしい形で迎えましょう。
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