老後や介護、相続、死後の問題は、“その時”になって判断したのでは、間に合わない場合があります。終活に関する問題は、元気で判断力がしっかりしているうちに、きちんと道筋を立てておくことが大切です。今回は、遺言書の作成と海洋散骨を決意した70代女性のエピソードを紹介します。
【目次】
娘のように思っている嫁に、遺産を相続させたい
私はとても厳しい家に嫁ぎ、若いころは姑からの叱責に辛い思いをしました。ただ、姑も年をとり、介護が必要になると、なんだか愛おしく思える面もあり、介護と看取りを通じて、姑と和解できた気もします。
そのような中で、私は息子を二人生み育てました。ふたりとも40代半ばになり、家庭を築いています。長男は大阪で暮らし、次男とは同居しています。
同居する次男の嫁が、私にとっては娘のような存在で、とても頼りにしているのです。姑の介護でもずいぶん助けられましたし、私たち夫婦が70代になり、体力が衰える中で、病院の付き添いや身の回りの世話など、本当に献身的に支えてくれるのです。
次男嫁とふたりで買い物に出かけたり、食材を選んで料理をしたりと、本当に良い関係を築いてきました。
そこで私が亡くなった後は、私の遺産の一部を、彼女に相続させたいと考えています。※彼女は法定相続人とはならないので、、、、。
長男の嫁は、あまり大分の実家には帰りたがらないようで、長男家族と会えるのは、年に1回、あるかないか…。
日々支えてくれる次男嫁の助けになるように、遺産を相続させたいと考えるのも、当然ではないでしょうか…。
海洋散骨を知り、心が晴れた
夫とも相談し、それぞれに遺言書を作成することにしました。また、このきっかけに葬儀や死後の事務、供養についても考えておこうと話し合い、まるっと終活大分支援協会に相談することにしました。木原さんには、終活について丁寧にアドバイスいただいて感謝しています。その中で海洋散骨を知り、夫婦でそれぞれに、海洋散骨をお願いすることにしたのです。
自立した老後と死後のために、海洋散骨を選択
私たち夫婦も、今は自立した生活を保っていますが、いずれ認知症が進んだり、介護が必要になった場合は、施設に入ろうと考えています。次男嫁にはこれまでずいぶん支えてもらいました。彼女の負担をこれ以上大きくするのは、私たちにとっても本意ではありません。
またそれは、死後のことも同様で、お墓の維持管理で、子どもや孫たちの負担を増やしたくないと思っています。
そのような中で、「海洋散骨という選択は、私たちにとって最適だね」と夫婦で喜んでいます。
墓じまいや海洋散骨のご依頼は当協会まで
ご家族の状況によって、相続についての思いも変わります。それぞれの関係性や絆の深さによって、分配したい割合が変わることもあります。遺産や相続、遺言書作成、海洋散骨についての相談は当協会にお気軽にお問合せください。※法定相続人とは、民法で定められた被相続人の財産を相続できる人です。 今回の場合、次男のお嫁さんは法定相続人ではありませんが、もし遺言書があればOKです。遺言書があれば、相続できる人は法定相続人に限られません。遺言書がない場合は基本的に法定相続人同士で遺産分割について協議することになります。