先日、佐伯市の高齢者施設を訪問したときのことです。
60代の男性から、仏壇処分のご相談をいただきました。
依頼主のお母さまは90代になり、介護度が上がったため、これまで住んでいた施設から別の施設への引っ越しが決まったそうです。そして、そのお母様が入居の際に持ち込んでいた仏壇を、今後は管理が難しくなるという理由で手放す決断をされたのでした。
お母さまの宗派は浄土真宗とのこと。お母さまは、浄土真宗では、仏壇処分時に閉眼供養は不要とおっしゃいました。そこでご家族は位牌だけ手元に残し、ご家族はそのまま仏壇を当協会にお預けくださいました。
閉眼供養は絶対に必要?
仏壇を処分する際によく話題に上がるのが、「閉眼供養は必要か?」ということです。
宗派によって考え方はさまざまですが、近年では「閉眼供養をしないといけない」というよりも、「どのように心を整理するか」が重視されるようになってきたようです。大切なのは形式ではなく、これまで仏壇に向かって手を合わせてきた気持ちに、ひと区切りをつけることかも知れません。
「ありがとう」と手放すこと
今回のように、お母様自身がこれまで仏壇にお祈りを捧げてきたからこそ、感謝の気持ちを込めて、そっと手放すことができたのだと思います。
閉眼供養をしなくても、
「これまでありがとうございました」と手を合わせて仏壇と向き合う時間。
それこそが、“供養”と呼べるものかもしれません。
自分らしい仏壇じまいを
仏壇じまいに「正解」はありません。
宗教儀礼に従うかどうかも、形式にこだわるかどうかも、それぞれの想いと事情に応じて決めてよい時代です。
大切なのは、
「今までありがとう」と、静かに気持ちの整理ができること。
仏壇じまいとは、
家族の歴史と祈りに区切りをつける、やさしい儀式なのです。
大分県での仏壇じまいは、ぜひご相談ください。
▶︎ まるっと終活大分支援協会 仏壇処分ページ
