看取りの後のトラブルに備えませんか
高齢化社会の中で、大分県の高齢者人口も今後ますます増加することが予想されています。大分県内でも高齢者施設は増え、様々なプランやサービスが提供されています。
高齢者の方々にとって、「より良く生きる」のと同様に、「より良く看取られる」ことも、とても重要です。ただ、看取りの後に施設の方々がトラブルに直面することも少なくありません。そこで今回は、高齢者向け施設で看取り後に起こりやすいトラブルをご紹介します。
こういったトラブルを回避するための手段として有効なのが「死後事務委任契約」です。「死後事務委任契約」の役割やメリットについてもお伝えしますので、ぜひ最後までお読みいただき、トラブルを回避するためのヒントにしてください。
【目次】
その1:ご遺体の引き取り、お葬式の様式について親族間で話がまとまらない
看取り後に起こりがちなトラブル3つ
高齢者施設で、入居者の方が亡くなった際に、起こりがちなトラブルの例をご紹介します。
その1:ご遺体の引き取り、お葬式の様式について親族間で話がまとまらない
亡くなった方の葬儀や埋葬に関して、家族間で意見の相違や対立が生じることがあります。家族の希望が食い違い、ご遺体の安置場所が決まらない、ご遺体の引き取りに応じてもらえないといった場合があります。
その2:施設内にある財産や遺品に関してトラブルが発生!
亡くなった方の財産や遺品に関して、施設と家族との間でトラブルが生じることがあります。貴重品や遺品の管理・保管方法、預金額について、部屋の片付けなどについてトラブルにつながるケースもあります。
その3:預金が凍結され、支払いが滞ってしまった…
亡くなった方の相続や遺産分割に関して、親族間での紛争が発生することがあります。親族間の話し合いがまとまらず、預金も凍結され、入居費や医療費、施設利用料などの支払いが滞ってしまうことがあります。
こういったトラブルを防ぐためにおすすめしたいのが、「死後事務委任契約」です。
以下に、「死後事務委任契約」の概要とメリットをご紹介します。
死後事務委任契約とは?
死後事務委任契約とは、自分が亡くなった後に発生する様々な事務手続きを、あらかじめ第三者に委任する契約です。
高齢者の方は元気で判断力もしっかりしているうちに、死後の葬儀や埋葬、諸々の手続きについて、自分の希望を表明し、第三者に委任できるのです。
【委任できる内容の例】
・家族や知人などへの死亡の通知
・遺体の引き取り
・葬儀社への連絡
・死亡届の提出
・火葬、納骨の手続き
・病院の手続き
・医療費の清算
・部屋の明け渡し
・遺品整理(片づけ)
・施設利用料の清算
・携帯電話など、各種契約の解約
など…
このような内容を、入居者の方のご希望や予算、状況によって自由にカスタマイズしていただくことができます。
死後事務委任契約が高齢者施設の安心に
「親戚付き合いがない」「子が遠方に住んでいる」といった入居者の方にとって、ご自身の死後のことをあらかじめ決めておくことは大きな安心感につながるでしょう。
そして同時に、高齢者施設にとっても、「死後事務委任契約」はさまざまな利点があります。
安心1:迅速に手続きが進む
「死後事務委任契約」によって、死後事務の専門家が迅速に対応します。財産の凍結や紛争のリスクを回避し、円満に手続きが進みます。
安心2:看取り後の負担の軽減
看取りの後の、ご家族への通知、葬儀社の手配やご遺体の搬送なども委任しておくことで、施設スタッフの負担が軽くなります。
安心3:遺品整理も片づけもまるっとお任せ
亡くなった方が利用していたお部屋や遺品の整理も「死後事務委任契約」でお任せいただけます。
安心4:ご遺族とも円満に
煩雑な死後事務を第三者に委任しておくことで、施設とご遺族の円満な関係を築くことができます。
まとめ
この記事では、高齢者施設で起こりがちな看取り後のトラブルをご紹介するとともに、死後事務委任契約のメリットについてお伝えしてきました。必ず来る看取りの瞬間。看取る側も、看取られる側も、悔いなくその瞬間を迎えられるように。のちのトラブルを回避するためにも、入居者の方々にぜひ「死後事務委任契約」についてご検討いただきたいのです。
死後事務委任契約についての無料相談も行っています。お気軽にお問い合わせください。