いざという時のために寺院や斎場について調べておこう!
自分らしい葬儀で見送られたい、残された家族が困らないように希望や手続きを残しておきたい。
そんな思いからエンディングノートや葬儀のための遺言を残す人が増えてきました。
エンディングノートを書いたら、それを置いている場所を家族に伝えておきましょう。
あなたや家族のいざという時に備えて
自分が亡くなった後、 望んだ形の葬儀が滞りなく行われるように。
また亡くなった家族が望んでいた掃除を叶えるために、葬儀の内容はできるだけ具体的に書き残しておきましょう。
檀家に入っている寺院は分かっているけれど、住職とあまり面識がないと言ったように関係が希薄な場合は生前に挨拶へ伺い、本人や家族の状況をお知らせしておくのも良いでしょう。
エンディングノートは直筆で残すことをお勧めします
最近ではパソコンが普及し、文書や画像をパソコンフォルダや記録媒体に 保存する機会も増えました。
ただし葬儀のことに限らず、自分が死んだ後に連絡して欲しい人また金銭や物品の貸し借りなど、
パソコンや記録媒体に保存してしまうと遺言を記したファイルがどこにあるのか分かりにくい、第三者に改ざんされる危険もある、ディスクトラブルなどで文章を開けない、なくなってしまうことが考えられます。
遺言ノートはできれば直筆で残すのが望ましいです。
死後家族が困らないための遺言ノート項目は
自分しか知らないことを極力なくす、引き継ぎを行うつもりで葬儀のための遺言を記すと、 具体的で詳しく漏れのない遺言ノートができあがります。
葬儀を執り行う家族が困らないように以下のような項目を考えて記録、保存しておきましょう。
・葬儀をするのかしないのか
葬儀そのものを行うかどうか(直葬でもいいのか)はっきり意思表示を記しましょう。
・葬儀の形式
一般的な葬儀、家族葬、 お別れ会など
・かかる費用 祭壇の要否
具体的な金額(いくらくらいか)を示すのが効果的です。
・葬儀の生前予約をしているかまたその内容
葬儀の場所と葬儀社に希望や予約済であれば、その詳細を示しておきましょう
・遺影
遺族が慌てるもののひとつ。希望の写真を指定しておくと喪主も安心します
・棺に入れて欲しいもの(金属NG。愛犬の骨NG)
・連絡をして欲しい人
遺族の縁だけではなく、家族が知らない友人や知人がいれば記しておきましょう
もしくは、お葬式をしない選択もあります。
それが直葬です。
火葬だけのことを直葬(ちょくそう)とか、火葬式(かそうしき)と言います。
あなたが亡くなった場所(多くは病院や介護施設、老人ホームなど)へあなたのご遺体を火葬場までお連れする車がお迎えにきます。この車は葬儀社が執り行います。
法律では、亡くなって24時間安置してから火葬するというルールがあります。そして、安置する場所は葬儀社の安置場、もしくはご自宅となります。多くの場合、病院や施設は24時間の安置を望まないので、あなたが亡くなったらすぐにあなたは葬儀社かご自宅へ移動させられます。
そこで、あなたは棺桶に移されます。直葬だけのプランであれば、相場は15万円~の費用が必要です。納棺師がつくプランは25万円ほどでしょうか?納棺師がつくと、あなたは綺麗な服に着替え、体を拭かれ、軽くお化粧をされます。棺桶には生花が飾られるでしょう。
さらに、 読経供養などの宗教者をいれると35万円ほどになることでしょう。
直葬にもプランがあるのですね。
直葬のメリットは、友人や知人などの訪問を受けることなく、家族だけで弔う、シンプルな葬送ができることです。親の交友関係を知らない子供たちを混乱させることもないと言われています。
そして、もっとも大切なことは、、、お墓について
お墓を建てるのか守るのか?それともお墓を持たない選択も?
すでにお墓を所有している故人の場合は、(承継墓の場合は特に)他の家族や、親族が知らない手続きなどを、意外と当たり前のように行っているもの。
墓の埋葬だけでなく、その後の管理や必要な支払いなども、滞りなく次の承継者が行えるように、上手に引継ぎましょう。
終活を前向きに考え始めたタイミングで、承継者(子ども・兄妹など)と一緒に墓を訪れたり、お寺の住職さんにご挨拶をして合同供養に参加したり…「お墓を訪れる」「お参りをする」ことを、生活の一部として意識してもらうようにすると良いでしょう。
自分のお墓を新しく建てた場合は、そのお墓の存在を必ず周囲に知らせておくことが大事です。先祖墓があると、どちらに埋葬するのかが必ずトラブルの基となります。
どちらに埋葬して、家墓をどうするのか(改葬・墓じまいなど)。そのプランと必要な手続き処理、必要書類の保管場所、年間管理料の額と支払い方にいたるまで、全て細かく記しておく方が、遺族がいい関係を続けていくうえでも有効です。
お墓を持たない選択
- 大好きな海で眠りたい
- お墓を守ってくれる人がいない
- 子供に負担をかけたくない
- 自宅供養している遺骨がある
- 墓じまいして自然に還したい
このような理由で、お墓を持たない選択=海洋散骨を選ぶ人も増えています。
昔は、みんな自然葬でした。自然にかえる選択をしたのです。このような選択もあります。
エンディングノートや遺言ノートには、公正証書にして残すような公的効力はありません。しかし、だから残さなくていいというものではなく、これは一種の故人の意思表示です。
故人の想いを優先したいのが遺族の心情。時間がいくら経っても、弔った後に迷いを感じるのは、遺族にとって辛いでしょう。
残された大切な人が、前向きに現世を過ごすためにも、葬儀の遺言を残しておくことをおススメします。
参考資料 文献
『葬儀・法要・相続・お墓の事典』著者:浅野まどか 株式会社西東社出版
『まんが墓活 それでどうする、うちの墓?』著者:井上ミノル 株式会社140B発行 2019年出版
『シンプルでもきちんとしたいー小さな葬儀と墓じまい』監修:大野屋テレホンセンター 株式会社自由国民社発行 2016年出版
大分市公式ページ『くらし・手続き』
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