大分県の墓地選びのためのチェックポイント 長い目で見てしっかり下見を
最近では大分県でも、納骨堂やシンボル樹木を建立した樹木葬墓地が増えてきました。 どの墓地にも特色があり、料金も低価格で設定されているように見えます。
しかし、納骨する場所を決めるのがゴールではありません。親族や知人にとって、墓所とその後何十年ものお付き合いが始まることになります。
墓地に求める優先度は人それぞれでしょうが、いろんな側面から見て、実際に足を運んで確認をしておきたいポイントをここでまとめてみます。
1: 設備について
供養参りや法要で墓地を訪れた時、必ず利用するのが水場と駐車場です。墓所と水場が近いか、駐車場の広さは十分にあるかまた墓地の入口から墓所まで距離がどのくらいあるか、法事用の施設があるか、といった点を注意して設備を確認しましょう。
2:環境について
お墓参りを清々しく行うには、環境条件が整っていることが大切です。
風通しや水はけが良いか、 日当たりがよく緑が多いか、繁華街や交通量の多い道路がないか、地盤の安全性など、静かで落ち着いた環境かどうかを、実際に訪れて感じてみましょう。
市街中心部に近い寺院や納骨堂には、訪れやすいというメリットがありますが、雑然として騒音もうるさく、車が渋滞してしまうというデメリットもあります。立地場所を含めて、環境を判断しましょう。
3:場所交通手段について
お参りに行きやすい、気軽に行ける場所にあるかは、 訪れる人の年齢や普段使う交通手段によって判断が分かれるところです。
自宅から墓地までの所要時間(自家用車を使った時の運転時間)、最寄り駅や公共交通機関を使う場合のルートと墓地までの交通の便、 タクシーで移動するときの料金目安など、いつも使っている移動手段を元に、アクセスのしやすさを検討しましょう。
4:その他
前述した3つ以外にも、確認しておきたいポイントがいくつかあります。
まずは、その墓地に人が常駐しているか。そして、墓地内の緑地や歩道が手入れされているか。トイレや水場、休憩所など共用部分が清潔に保たれているか。いつ訪れてもきれいに管理が行き届いていれば、その墓地やお寺の姿勢、経営状態が分かります。
いつ訪れても、誰か人がいるような墓地であれば、 その墓地は雰囲気がよく訪れやすいということになります。人の出入りが多ければ、その場所(寺院)に活気が生まれて気軽に訪れやすくなるものです。
パンフレットやチラシは参考程度に
カタログやパンフレット、折込チラシの綺麗な写真や明るい紙面を見ると、良いイメージが先に湧いてくるでしょう。しかし、現地を下見してみると、想像したより暗かった・手入れの不備が目立った…など印象が変わるかもしれません。
一人で下見に行くよりも家族や友達に同行してもらったほうが、客観的にその墓地を見られて、的確なアドバイスを得られやすいでしょう。
お墓を持たない選択も、、、、
- 大好きな海で眠りたい
- お墓を守ってくれる人がいない
- 子供に負担をかけたくない
- 自宅供養している遺骨がある
- 墓じまいして自然に還したい
という理由で、お墓を持たない選択もあります。それは、昔ながらの自然葬=海洋散骨です。前東京都知事の石原慎太郎さんが海洋散骨されたことで話題になっています。
お墓の歴史を知れば、昔は誰しも自然葬でした。自然にかえっていた訳です。
ほとんどの人は、お葬式もなく「直葬」でした。
石原慎太郎さんらしく、遺言にはこう記されていたそうです。
「葬儀不要!戒名不要!我が骨は必ず海に散らせ」
慎太郎さんらしい死にざまですね。
参考資料 文献
『葬儀・法要・相続・お墓の事典』著者:浅野まどか 株式会社西東社出版
『お坊さんがイチから教える!葬儀・法要・お墓・仏壇のすべて』監修:現代の葬儀を考える僧侶の会 株式会社主婦の友社発行 2018年
『まんが墓活 それでどうする、うちの墓?』著者:井上ミノル 株式会社140B発行 2019年出版
『シンプルでもきちんとしたいー小さな葬儀と墓じまい』監修:大野屋テレホンセンター 株式会社自由国民社発行 2016年出版