亡くなった後はお墓に納骨するのがスタンダードだと思われいる日本ですが、墓を守り継いでいる家系の家墓であれば、明治時代からの祖先の遺骨がそこに安置されていることになりますね。
これまでに何人の先祖が亡くなって、家墓に納められているでしょうか。
自分が亡くなった後は、家墓に納骨してほしい…。その思いが、もしかすると定員オーバーで叶わない!かもしれません。
そうなった場合にはどうしたらいいのか?を「海に還る海洋散骨(自然葬)」基準で考えてみます。
家墓のスタートはいつ?
家長制度があったとされる江戸時代、
庶民は寺院の檀家に入り、寺に一家の慶弔をお願いしていたという歴史的な背景もあり、その当時は寺院に石墓を置いて、檀家のスタートはこの頃です。
やがて墓地ができ、それぞれ家単位でお墓を管理存続するようになったのですが、墓守を受け継げばその分、納骨する遺骨の数もどんどん増えていきます。
一般的な家墓の大きさで納骨できるのはせいぜい5~9体分。親族4世代(祖父母、親、子、孫)でおおむね納骨室はいっぱいになってしまう計算です。
遺骨は自然には還りません
親が亡くなってから、葬儀や供養に追われながら、なりゆきのように家墓へ納骨したという方も多いでしょう。
陶器の骨つぼに入れたまま納骨していれば、土(自然)に還ることはありません。
以前は砂利敷きの多かった納骨室も、最近ではカロートと呼ばれるコンクリート造の箱型が増えてきました。
湿気がたまりやすい暗い納骨室の中で、骨つぼに水が溜まることもあります。
法要を機に自然へ還るための準備を
家墓に遺骨を納めていても、数が増えて新しい骨壺が入らなくなれば、なにかしら手を打つ必要があります。
ご遺骨を自然に還すための方法を行うことになりますが、遺骨を骨壺から出して納骨室の下層にある穴に入れるのが一般的なやりかたです。
この方法は三十三回忌や五十回忌を節目として行われることが多く、永代供養墓でも三十三回忌の後に土へ還す方法をとるところが多いです。
家族が離れて暮らすことや、単身世帯がめずらしくもない今の時代、墓を維持するのが難しいと感じる人が増えています。
そして、自分がお墓に入る将来を想像して、
「自分が世を去った後、誰が33年後や50年後に自分の遺骨を土に還してくれるだろうか。」
「それならいっそ、遺骨になったあと、時を待たずに自然に還りたい。」と考えるのはむしろ自然な思いかもしれません。
先代の墓じまいや改葬(お墓の引っ越し)をすることが申し訳ないと感じる方も中にはいます。
しかし、いずれ土に還るものだと考えれば、とても自然なことと言えるでしょう。
改葬(墓じまい)を機に、先祖の遺骨を自然葬=海洋散骨へ選択する方も増えています。
海洋散骨で墓じまいが増えています。
大分県で海洋散骨をしている一般社団法人まるっと終活大分支援協会では、1骨壺5万円(税込)で執り行っています。自分の代で墓じまいが決まっているけど、どうしたらいいのか分からない方もお気軽にお問合せください。