私にとって理想の弔い形は自然葬=海洋散骨です (60代男性 大分県出身愛知… - 大分で海洋散骨 一般社団法人まるっと終活大分支援協会

私にとって理想の弔い形は自然葬=海洋散骨です (60代男性 大分県出身愛知…

私の両親は、生まれ故郷の大分県で仲良く暮らしています。

2人とも80歳を超えて、それでも毎日、近所の方々と小旅行にでかけたり、毎朝のラジオ体操を欠かさないような元気な生活を送っています。

時代の進歩はすごいですね。離れていても両親の様子がオンラインで確認できるのが、離れて暮らす息子としてはせめてもの救いです。

しかし、コロナ禍で外出が出来なくなってから、2人の様子がすこし沈みがちになっているような気がしています。

お出かけが趣味で、いろんな場所を訪れて余生を過ごしていた両親は、やはりずっと家から出られない毎日で気が滅入っているようです。

自由にどこでもいける幸せをコロナで思い知る

夫婦が仲良く映っている写真

毎年、盆正月には私が実家に帰り、そしてゴールデンウイークには両親が私の所へ観光がてら遊びに来るのがこれまでの通例でした。

オンラインで両親と話をするたびに「いつかちゃんと会いたいね」「ピュッと飛んでいけたらいいのにね」と言います。

顔が見えれば安心はしますが、相手を目の前にして会うのとはやっぱり違いますよね。

健康だとはいえ、高齢の両親です。コロナに限らず病気やケガの心配はいつもしていますし、万が一何かがあれば、すぐに駆けつけたい気持ちもあります。

それが叶わない1年を過ごして、結果何事もありませんでしたが、不自由さはひとしおに感じていました。

結局、1年以上は両親に直接会っていませんし、身の回りの掃除や手助け、お墓参りと墓掃除も出来ていません。

その場所に行かねば出来ないことがたくさんある、自由に行き来できることの幸せを、コロナ禍で改めて思い知りました。

場所にこだわらず相手を思うこと

移動や、人と会うことが出来ない不自由さを感じながら、実はまったく反対のことも考えていました。

お墓参りが出来ないことについて考えていた時、ふと「墓前に手をあわせることの意味って何だろう」と思ったのです。

それまでは「遺骨の家がお墓」のように思っていて、そこに訪れてあいさつをするという感覚でいたのですが、お墓参りが出来ない間も、月命日には先祖を思い、盆休みには祖父母との思い出を子どもたちと話したりしていました。

先祖を思い出すことが、お参りの代わりというのでしょうか。そんなふうに感じたのです。

半年前、私の子ども夫婦に赤ちゃんが生まれたのですが、その時も「どうかご先祖さま、孫が無事に生まれますように見守ってください」と、病院で都合よく拝んだりもしましたしね。

だんだんと、お墓に遺骨を取り残しているような、何だか申し訳ない気持ちになってきました。

もしかしたら、現世の思い出によみがえるご先祖を、無理にお墓に留めているんじゃないか?

お墓(先祖の家)があって遺骨がそこにあることがわかるので、私たちもお墓に救われている感覚はもちろんあります。

ただ、「思い出すことや弔う心が大事なんだな」と改めて思うのです。それが先祖供養だと。

遺骨を丁寧に弔うために

手元供養という弔いを最近知りました。知人が「墓地がなくてお墓が建てられないから手元に置いている」という話をしていたのです。

お墓に入れない人もいるんだな…とその時は思っただけでした。でも、今は「現世にいる人間の墓へのこだわり」なんじゃないかと感じています。

それで現世に生きる人が安心できるから。ならば行く先、自分が亡くなった後はどうするのか。いろんなことを自分に置き換えて考えました。

両親のこれからと、自分のこれから。どのようにして子どもに託すのが良いか。

私は、両親をお墓にいれたまま何ヶ月も何年も放置したくはありません。お墓の周りを掃除してキレイにしても、それは外見であって遺骨はずっと納骨室にいれたままですよね。

私は、両親が今健康で元気に過ごしているように、お骨も常に健やかにしてあげたいと思っています。そのためにはどうすれば良いか、と考えるようになりました。

生き物の自然の節理に沿いたい

森の中の木々の写真

結局、生き物はいつしか自然に還るのが、実は一番いい事なんだろうと思います。お骨が生き物の何かに役立ち、それが最も健やかな状態なんじゃないかと思うのです。

(心のよりどころとして見える場所にいて欲しいから、少し遺骨を手元に残して、いつでも拝めるようにしたいというのは、私自身のためですがね。)

今までは、不吉なことだと避けてきた話ですが、現世の別れを前向きに考えられるようになって、いろんな怖さや不安も解消した気がしています。

故郷のお墓に眠る先祖も、健やかなお骨にしてあげたいと思うようになりました。

今はとても晴れ晴れとした気分です。

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