
近年、「墓じまい」を考える方が増えています。少子高齢化やライフスタイルの変化により、お墓の管理や維持が難しくなっていることが主な理由といえるでしょう。今回は、まるっと終活大分支援協会に墓じまいのご相談をいただいたお客様の、「墓じまいを考え始めたきかっけ」をご紹介します。
遠方にある先祖のお墓について悩んでいたAさん
Aさんの現在の住まいは横浜。大分のお墓は、ご両親が管理しています。しかし、いずれご両親が亡くなった後、自分だけでは頻繁にお墓参りをすることが難しく、「このままで良いのか」と悩むようになったそうです。
「お墓参りのたびに長時間の移動が負担でした。子どもたちにこの負担を残したくないと考え、墓じまいを決意しました。」とAさんは話します。
実際に墓じまいを終え、ご両親もホッとされたそうです。
子ども世代への負担を考えて
Bさんは、代々受け継がれてきたお墓を管理していました。しかし、自分の子どもたちは都心で暮らしており、大分のお墓を継ぐことが難しい状況でした。
「子どもたちに無理をさせたくなかったので、元気なうちに墓じまいをすることにしました。」とBさんは語ります。先祖のご遺骨は海洋散骨しました。今では、海を見るたびに故人を思い出すそうです。
夫婦で話し合った新しい供養の形
Cさん夫妻は、どちらの実家のお墓も遠方にあり、お墓の維持に不安を抱えていました。そこで、夫婦で話し合い、お墓を整理し、自分たちは海洋散骨を選ぶことに。
「お墓の管理が大変だからこそ、新しい供養の形を考えることが大切だと思いました。子どもたちとも話し合い、納得できる方法を選びました。」とCさんは話します。
墓じまいのメリット5選
さてここからは、墓じまいのメリットを5つご紹介します。
1. 維持管理の負担がなくなる
お墓を持ち続けるには、年に数回の掃除やお参り、そして管理費の支払いが必要です。遠方にある場合は移動にも時間とお金がかかります。墓じまいを行うことで、これらの負担を大きく軽減できます。
2. 子どもや孫への負担軽減
「自分の代で終わらせたい」「子どもたちに無理をさせたくない」という思いから墓じまいを考える方も多くいます。継承者がいない場合の不安も解消され、将来のトラブル回避につながります。
3. 継続的な供養がしやすくなる
納骨堂や合同供養墓などに改葬したり、海洋散骨することで、アクセスしやすい場所で定期的に供養できるようになるケースもあります。現代のライフスタイルに合った形で故人を偲ぶことができます。
4. 経済的な負担の見直しができる
墓石の建立や維持には、数十万〜数百万円単位の費用がかかることも。墓じまいに伴い改葬を選ぶことで、将来的な費用を抑えることが可能になります。
5. 墓地の老朽化や環境悪化の心配がなくなる
古いお墓は、倒壊の危険や周囲の環境悪化(草木の繁茂・動物の被害など)が懸念されます。墓じまいを行うことで、そうした不安からも解放されます。
墓じまいをする前に気をつけたいポイント
□親族との話し合いをしっかりと行うこと
□改葬先の選定は慎重に
□手続きや書類準備を事前に確認しておく
感情的な問題も含まれるため、しっかりと家族で話し合い、納得のいく形で進めることが大切です。
墓じまいは決して「ご先祖様を粗末に扱うこと」ではありません。むしろ、これから先も心を込めて供養を続けていくための前向きな選択肢です。自分や家族のライフスタイルに合った供養の形を選ぶためにも、まずは情報を集め、選択肢を整理してみましょう。
終活や相続、墓じまい、海洋散骨のご依頼は当協会まで
墓じまいは、家族や自分の未来を考える大切な選択の一つです。お墓の管理や供養の方法について悩んでいる方は、当協会にお気軽にお問合せください。故人やご家族の気持ちに寄り添った供養の形をご提案します。