あなたにとって“故郷”といえるのは、どんな場所ですか。
生まれ育った場所を思い浮かべる方もいれば、成人してから長い時間を過ごした場所を故郷のように感じる方もいるでしょう。
初めて訪れた場所で心の安らぎを得て“故郷”だと感じる場合もあります。
このように、“故郷”とは人によってそれぞれです。
ただ、心が安らぐ“故郷”があっても、物理的な事情や距離によって、思うように足を運べないこともあります。
そこで近ごろ増えているのが、「生きている間はなかなか帰れなかった“故郷”に、死後は還りたい」というご依頼です。
この記事では「死後は故郷の大分で海洋散骨してほしい」といったご依頼者様のストーリーを紹介します。ご自身の供養について考えている方、大分での海洋散骨に興味のある方はぜひ参考にしてください。
【目次】
「死後は大分で眠りたい」という遺言
当協会へのご依頼で最近増えているのが、都会で暮らす大分出身の方が「故郷の大分で海洋散骨してほしい」という遺言をのこしていた という事例です。
高度経済成長期に上京し、都会で生活を営み、家族をもった70~80代の方が亡くなり、40~50代のお子さんから「親の遺言に『大分で海洋散骨してほしい』とありました」とご相談いただくケースが増加しているのです。
晩年こそ募る“故郷”への思い
こういったケースでは、遺言者の方も都会での生活が長く、子や孫も都会育ち。大分へは、お正月とお盆に帰省していたけれど、晩年はなかなか足を運べなかった…ということが多いようです。
ただ、晩年も常々、大分を思う気持ちは口にしていて、ご遺族も、「大分で海洋散骨してほしい」という遺言内容については、驚かなかった…といいます。
故郷の大分では「墓じまい」や「実家じまい」も終え、一時は「帰る場所がない」という喪失感を抱えた時期もあったそうですが、「死後は故郷の大分の海に帰りたい」と希望することが、ご自身の安心感にもつながったそうです。
大分で、ご遺族も気持ちを整理
海洋散骨の出港には、ご遺族の皆さんがお見送りにいらっしゃいます。お子さんやお孫さんたちは、大分を訪れることで、故人の思い出話にも花が咲くようです。
お孫さんは初めて大分を訪れるという場合もあり、ご家族でホテルに宿泊し、大分観光を楽しんで帰る方もいらっしゃいます。
大切な方を亡くした後ですから、不謹慎だと思われるかもしれませんが、「故人が帰りたかった場所に、やっと帰れた」と考えると、残された人たちの心も、少し安らぐようです。
小さなお孫さんたちが、「故郷」について考えるきっかけにもなります。
このようなご依頼を通じて、“海洋散骨”は、亡くなった方の願いを実現するのと同時に、ご遺族の方にとっても貴重な体験になると感じています。
まとめ
高齢化社会の中で、ご自身の死後について考えておくことは重要です。「まだまだ先の話」と先送りにするのではなく、元気なうちにきちんと取り組んでおきたい事柄です。大分にあるお墓が気になっている方、死後は故郷の大分に帰りたいと考えている方は、当協会にぜひお問い合わせください。
墓じまい、海洋散骨の疑問や不安にも、ていねいにお答えします。