最近は“家”や“結婚”についての考え方も多様化してきています。以前は、女性は結婚したら嫁ぎ先の氏を名乗り、亡くなったら夫のお墓に入ることが“当たり前”とされてきました。けれど昨今では「別居婚」「週末婚」「通称としての夫婦別姓」というスタイルも浸透し、夫婦の距離や関係も変わってきています。
そのような流れの中で、「亡くなった後は、夫や嫁ぎ先にとらわれずに供養されたい」と願う方も増えています。
このコラムでは、最近話題の「あの世離婚」についてお伝えします。「あの世離婚」を思い立ったら、おさえておきたいポイントも紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
【目次】
「自分らしい供養」を願う女性が増えている
多くの方が、結婚生活の中で、さまざまな幸せを築きます。夫婦とは、かけがえのない間柄ですが、その反面、多くの不満や葛藤を抱えやすい関係でもあります。
長年の結婚生活では、夫婦が衝突する場面も多いのは当然です。また、姑と折り合いが悪かったり、嫁ぎ先の人間関係に悩まされてきた…という方も多いのが事実です。
そのような中で、「亡くなった後は、夫のお墓には入らず、自分らしく供養してほしい」と願う女性が増えています。
最近では、伝統的な方法に限らず、海洋散骨、手元供養、樹木葬など様々な供養の形があります。自分のライフスタイルや価値観に合った供養の形を選びたいと考えるのも、当然の流れと言えるでしょう。
「あの世離婚」準備のポイント
① 希望する供養の形を決める
嫁ぎ先のお墓に入るというのは、法的な決まりではなく、単なる慣習です。
「あの世離婚」を希望するなら、まずはどのような供養をしてほしいのか、あなた自身の希望を決めましょう。あなたらしい供養の形が決まったら、墓地や墓石の準備、埋葬に関する生前契約を結んでおくと良いでしょう。
② 関係者に希望を伝える
単なる慣習とはいえ、「夫のお墓に入らない」というのは、周囲から反対される可能性もあります。希望する供養の形があるのなら、家族や周囲の関係者に、その思いを伝えておくことが必要です。
③ 死後事務委任契約を結ぶ
周囲の理解を得られたら、あなたが亡くなった後、希望通りの供養をしてもらえるよう、死後事務委任契約を結んでおくと良いでしょう。死後事務委任契約とは、あなたが亡くなった後の事務処理を、今のうちに委任できる契約です。
まとめ
長年連れ添った夫婦でも、旅立つときは別々です。結婚生活の中で培ったものも大きければ、積み重なった複雑な思いもあるでしょう。「旅立った後は、それぞれ、自分らしく」。そんな供養の形を選ぶ方も増えています。
「あの世離婚」を考えるなら、きちんと周囲の理解も得ながら、プランをすすめていくことが大切です。あなたが亡くなった後にも、その思いをきちんと実現してもらえるよう、死後事務委任契約を結んでおくと良いですね。
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