お墓じまいから海洋散骨までの依頼でした。
自宅から遠いお墓は山の中。年を重ねるごとに足が遠のいていたそうです。元気なうちは良かったのですが、年を取るとなかなかお墓詣りにいくことができなくなったとおっしゃっていました。お墓の中にあるご遺骨は依頼者のご主人です。50周忌が終わり、お墓をしまい自然に還したいとのこと。娘さんたちとよくよく話し合い「海洋散骨」=「お墓を持たない」選択をされたそうです。ご自身もゆくゆくは海洋散骨をされたいとも言ってました。
当初はご家族が船に乗り「お見送り海洋散骨」を希望されていたのですが、問題は「船酔い」でした。そこで、ご家族の代わりに海洋散骨をする代行散骨を選択。
別府市のご自宅までご遺骨をお預かりに伺い、長い間お墓の中で湿気を帯びたご遺骨を乾燥させ粉末状へ。梅雨の晴れ間の五月晴れの日に、代行海洋散骨を執り行いました。
前日から連絡を取り合い、出航当日にご家族が船までお見送りにいらっしゃいました。ご家族で船に手を振っている姿が印象的でした。
献花と献酒をお預かりして、特別代行海洋散骨を執り行いました。故人が大好きなお酒とお花を海に流し、最後にご家族が水溶性の紙(水に溶ける)に書いたお手紙を流しました。故人への愛を感じました。