大分県内でも少子高齢化と核家族化が進む中、「お墓を守ることができない」「遠方に住む子どもに迷惑をかけたくない」と墓じまいを選ぶ方が急増中です。
墓じまいとは、お墓を撤去し、遺骨を新たな場所へ移す（改葬）か、自然に還す（自然葬）ことです。
このとき発生する費用は、大きく分けて二つあります。
ひとつは、墓石を解体・撤去し、墓地を更地に戻すための費用です。これは墓石の大きさや設置場所によって異なりますが、専門業者に依頼する必要があり、30万円〜50万円程度が相場となります。
もうひとつは、お墓の中にある「遺骨の整理」にかかる費用です。たとえば改葬する場合、新たに納骨堂や樹木葬を購入し、さらに行政への「改葬許可申請」を提出しなければなりません。将来的には、その納骨先自体を手放す「納骨堂じまい」「樹木葬じまい」が必要になる可能性もあります。
一方で、自然に還す「海洋散骨」を選べば、行政への改葬許可申請は不要です。遺骨を粉骨し、そのまま海へと還すことで、継承や管理の負担が完全になくなる供養方法として注目されています。
さらに、市営墓地が墓じまいを推奨する理由には、景観維持や倒壊リスクの回避、そして多額の撤去・管理費用が公費負担となっている現状もあります。
墓じまいは、時代に合った責任ある“供養の整理”なのです。
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