大分県の南東部に位置し、人口6万3千人の「佐伯市」は海に面している市町村です。
日本全体が直面している問題として、人口の高齢化と減少は共通の課題です。
日本の人口はピークを迎えて以降、減少傾向にあります。これは主に出生率の低下と高齢化によるもので、地方都市や田舎では特にこの影響を強く受けています。人々が雇用や教育の機会を求めて都市部へ移住する一方で、地方では出生率が低下し、高齢者の割合が増えています。
大分県佐伯市も、こうした全国的な動向と同じく、高齢者が増え、若い世代が都市部へと流出することで、人口は減少している町です。そして、「墓じまい海洋散骨」の問い合わせが増えています。
海洋散骨とは、火葬後の遺骨を海に散布することで、人間の最終的な葬送方法の一つです。
佐伯市は海の町です。佐伯市の多くの人々は、海洋散骨が象徴する自然との一体感や、遺骨が世界のどこにでも行ける自由さを魅力的に感じているのかも知れません。他の市町村と比較して「海洋散骨」の問い合わせが多いように感じます。
佐伯市の墓地は地域の組合が管理しているところが多く、行政管理の霊園や特定の取引業者しか出入りできない民間霊園などに比べて比較的自由に墓じまいが行われています。
日本では高齢化が進むにつれて、墓じまいの問題が深刻化しています。特に地方都市や田舎では、若い世代が都市部に移住することで、高齢者だけが残され、墓地の維持管理が困難になる場合があります。また、核家族化が進む現代社会では、昭和の時代に構築された墓地を維持するための家族構造が崩れつつあります。
一方で、これらの問題を解決するための新たな取り組みも見られます。例えば、納骨堂や永代供養墓、私たち「まるっと終活大分」が執り行う「海洋散骨」など、従来の家族墓制度にとらわれない形で故人を弔う方法が採用されています。