ここでは、永代供養の代表「納骨堂」「樹木葬」「海洋散骨」についてお話を進めていきます。永代供養を検討している方はぜひお読みください。
ただ、民間と公営、宗派の違いや、その場所ならではの特徴など比較しきれないこともたくさんあります。こちらの情報を参考に、お住まいの近くにある永代供養ができる霊園・寺院を検索して調べてから、現地確認することをおすすめします。
専用施設一角に収蔵する「納骨堂」について
遺骨を入れた骨壺を、民間企業または市町村が公営管理する専用の建物に収蔵する方法です。
納骨堂に遺骨を預けるメリットは、お墓を持たない人が新たに墓石や墓地を準備する必要がないことです。近年、深刻な墓地不足と墓守不存在が社会的にも問題になっていますが、これらの問題を解決しながら出費も抑えられます。新たにお墓を建立するよりも費用は安くなる場合が多いのが特徴です。
屋内のスペースに安置されているので、お参りに行くときの天候を気にする必要もありません。その建物内でお参りすることができます。民間企業が経営する納骨堂は、アクセスを考慮して駅や高速道路インターチェンジ、主要道路に近い場所にあるものが多いのも特徴です。
特に民間の企業が経営する納骨堂はサービス面でも充実しており、お花やお供え物などお参りに必要な品を販売しているところもあります。施設屋内のため、煙の出る線香やろうそく、食べ物のお供えなど、消防・衛生上の制約があるかもしれません。また、お参りの時間や人数に制限があるかもしれないので、事前に確認をしておきましょう。
屋外シンボルの下に収蔵する「樹木葬」について
樹木葬は、骨壺を暗いお墓の中に閉じ込めず屋外のシンボルの下に埋葬する方法です。シンボル(墓標)に樹木を植えているので「樹木葬」と呼ばれています。
(樹木の根元やその周りの花壇、庭園に埋葬する場合もあります。)
一人単独・夫婦二人など区画が分けられているスペースに植樹するケースもあれば、シンボルである大樹の周りをかこむように埋葬する合同墓、遺骨を最初から複数いっしょに埋葬する共同墓のケースもありタイプはさまざまです。
樹木葬を扱う霊園、寺院によって異なりますので、事前に確認をしてみましょう。
実は樹木葬には2タイプあり、一つは遺骨を骨壺から取り出しててシンボル樹木の下に散骨する方法。もう一つは、シンボルとなる樹木があるものの、その下に納骨場所を作って(カロート)納骨し、石碑を上において後に合葬墓に移る方法です。
散骨すれば骨は地中で自然に還るので、自然葬手段の一つであるといえます。この散骨するタイプの樹木葬は全国でもごく限られた場所でしかやっていませんので、確認が必要です。
カロートに納骨するタイプは屋外納骨堂という捉え方でいいでしょう。カロート内にある遺骨は自然に還らず、後に合葬墓で合祀される場合があります。この場合は、骨は自然には還ることはありません。「自然葬」ではないことに注意が必要です。
海洋散骨とは、遺骨を粉骨して(2mm以下の細かい粉)、海に散骨する方法です。永代供養という訳ではありません。自然にかえる埋葬方法です。お墓は残りませんが、残された家族は海にいけば故人を思い出し供養されるという訳です。